――氷室さんの表情がすごいんですよ。『“GIGS” CASE OF BOOWY』から4ヶ月かな? 半年も経っていないのに、全然表情が違うんです。いかに解散について悩んだかというあらわれですよね。

前嶋:あの時の表情、そして最後チラリと布袋君を見るっていう。
もうすべてが凝縮された瞬間のシーンで。なんかもうこうグワッとくるよね。
こんなドラマティックなバンドは他にないと思います。

――ライヴが終わったあとも、アンコールが止まないんですよ。
お客さんもしっかり映していたり、入りきれなかったオーディエンスによる張りつめた雰囲気の屋外のシーンや、
方やクリスマスムードな今は無きミスタードーナツが映っている公演通りのワンシーンとか。
ほんと時間をあの時のままパッケージングしたドキュメンタリー映画って感じがしますよね。

前嶋:たしかに、あの瞬間の雰囲気が見事に映像で切り取られていてすごいですよね。
撮影はフィルムで永石勝さんがやられているんです。あれを14年後ですか? 
編集させていただけて感動しました。世に出すべき作品だと思いましたから。