いやまあ、「北欧神話の成立時に」までいくと言いすぎだとは思うが

>>287
妄想のようなものだが…

ガルム=フェンリルという説は、神話を眺めていると自然に観ぜられるものだし
注釈を書き加えて グレイプニルで繋がれたフェンリル=地獄に繋がれたガルム
とすると、更にその解釈に傾きたくなる (これは既存の説)

ガルム=フェンリルとした場合、決定的に問題が生じるのはラグナロク
ガルムはテュールと戦い相打つが、フェンリルはオーディンを呑みヴィーザルに殺される
完全に別の存在

しかしここでも、神話を眺めていると自然に違和感が生じる
何故テュールはガルムなんぞと相打ちするのか、彼と因縁があるのはフェンリルではないのか、とな
でもヴィーザルが父の仇を討つのも捨てがたい要素で、革靴の話も古くから根付いた信仰となっている

じゃヴィーザルとテュールには何か深い関係があるのではないか、とすると納得しやすくなる
神話的に言えば、養父子や師弟関係でもいいし、単に仲がいいとしてもいい
メタ的に言えば、テュールが元主神な事と併せて、ガルム&フェンリル同様何らかの分裂・混同が起こっていると考えられる
そうなると敵も味方も分裂している事になるが、ならその発端は元主神というややこしい位置づけにあるテュールにあって
ガルムはそれに引き摺られてフェンリルから独立した(もしくは異説間の統一を免れた)のではないか、とまで考えられる

どちらの視点にとっても、ヴィーザルの得物が剣である事が説の補強に一役買う、テュールは剣神だからな
一般的な武器ではあるが、北欧神話においては神々の武器の種類は結構バラバラというのもある

更に個人的な発想を混ぜ込むと
元主神と現主神と次代主神(ヴィーザル、正確ではないが)と狼の因縁という意味でも何かを感じるし
生臭い北欧神話においてテュールとヴィーザルは妙にクリーンな印象があるので、その点でも何らかの一致を感じる