>>693の続き)
高橋 義人  研究者番号:70051852
京都大学・大学院人間・環境学研究科・教授
グリム童話と古代ゲルマン信仰 研究課題番号:17520164
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/17520164/2006/3/ja.ja.html

一般民衆のあいだで語り継がれてきたメルヘンのなかには、キリスト教が導入される
以前の古代ゲルマンの古い神話や信仰の痕跡が残っている。『子どもと家庭のための
メルヘン集』を収集しながら、グリム兄弟はそのような考えに想到した。

本研究は、グリム兄弟のそうした意図がどの程度まで正しかったかを
確証し、キリスト教導入以前のヨーロッパ文化を復元することにある。

本研究の結果、「灰かぶり」のようなメルヘンには、おそらくは太古に
さかのぼるヨーロッパの民衆の農耕儀礼が反映していることが判明した。

それを知る上で重要だったのは、ヨーロッパの辺境の地に残る古い祭りだった。