>>8
「カグ」については>>4に1票。
かぐや姫のカグとか古事記のヤマタノオロチの目の「カガ(チ)」と同じで、火が輝く意味かと。
製鉄関連というのも、ちょっと限定しすぎな気がする。たしかに死骸から産まれた神々には
剣神も含まれるからそういう面もあるんだろうけど、たぶんそれは後付けで、原型は「焼畑の神」
なんじゃないかと思う。

すぐ前に生まれたオホゲツヒメはハイヌウェレ型神話の神だし、母のイザナミは遺体が
食べ物には変わらないけれど、国土を産んで排泄物まで神になる。この一連の流れは、
「ニニギが稲穂を持って降臨しました」という北方ユーラシア的神話とは別系統の、
オセアニア的な世界観だよね。
んで、オホゲツヒメに続く弟というポジションと、「火による死と再生」というモチーフに
注目すると、やはり「焼畑の神」というのがしっくりする気がする。
傍証としては、記紀神話中で出産中に焼死した女神はもう1人、コノハナサクヤヒメが居て
(吉田敦彦「昔話の考古学」)、こっちもオセアニア的なバナナ型神話の神なのだ。

そういうわけで、>>1の1.と3.についてはこれで説明がつくんじゃないかしらん。
ついでに言うと、人類が火を使い出した(というか利用を始めた)最初は、もしかしたら
煮炊きじゃなくて焼畑だったのかも知れん気もするなと。