「噂」

店の中に入ると、お茶しながら、ゆったりとした午後の時間を楽しむ女性の姿があり、
外のざわめきは消え、代わりに楽しそうな声が行き交う客席・・・
コーヒーポットから噴き上がっている湯気が、低い天井に当たってゆっくり店内に
広がっている・・・コーヒーを待ちながら物思いにふけている・・・

コーヒーが運ばれてきた。コーヒー、一杯の値段は決して安くはないが、席と席の間に
距離がとられているので、落ち着いてゆったりした時間過ごせる・・・・・・・・・・・・・

−−−−−−−−−−−−−
店を出て、偶然、街中で昔付き合っていた彼女とすれ違った、俺は思わず振り返った。
彼女の姿は、昔とちっとも変っていなかった・・・急に押し寄せてきた懐かしさに、
もう忘れていたはずの感情が溢れだしそうになる・・・・・・・・・・

あの頃・・・・・・あいつがいなくなってやけ酒飲んでいると・・・・・・
「おう、どうした元気ないな、 彼女どうした? 喧嘩したか。」
「勝手に出て行った・・・」
「女に捨てられたか、わははは。」・・・・・・・・・・・・・・・・
あれ以来だ、、、

彼女に声かけようか、そう思い手を伸ばそうとするが、
ちよっと、まて、俺が彼女の浮気を疑ったために、彼女は出ていったんだから・・・
そういえば、出て行く時、悲しそうな顔していたなぁ・・・
俺のことは、とっくに忘れているだろう・・・・・

俺はなんであの時、信じてあげられなかったのだろう・・・・・・・・・・・・

https://pv755.com/roringu