滋賀県の現職警官、毎年逮捕者 管理強化だけでは限界か (京都新聞) - Yahoo!ニュース
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 滋賀県警で現職警察官が逮捕される不祥事が相次いでいる。近年では2015年から毎年逮捕者が出ており、17年には脅迫や道交法違反などの疑いで2人が逮捕された。
県警は不祥事が起きる度に職員教育の徹底を誓うが、効果が見えないのが現状だ。
 「県民の皆さまに深くおわびする。全職員が一丸となって再発防止に取り組む」。
県警の滝口一也首席監察官は9日、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕、略式起訴され罰金刑を受けた彦根署の男性巡査長(32)を、同日付で懲戒免職処分にしたと明らかにし、陳謝した。
 県警が飲酒運転撲滅に取り組む歳末特別警戒の期間中に「身内」から逮捕者を出す失態に、幹部は「あり得ない」とあきれ返る。
 昨年はほかにも3月に、業務で知り合った不倫相手に「殺すぞ」などと電話で脅した脅迫容疑で東近江署の男性巡査部長=当時(36)、不起訴処分=が逮捕された。
16年12月には路上で女性に抱きついたとして強制わいせつ未遂容疑で長浜署の男性巡査部長=当時(33)、県迷惑行為等防止条例違反の罪で罰金刑=が逮捕されている。2人とも懲戒処分を受け、依願退職した。
 県警によると逮捕者は、14年はゼロだったが、15年と16年はそれぞれ1人、17年は2人となり、県民の信頼回復に向けた再発防止が急務となっている。
 不祥事に詳しい同志社大の太田肇教授(組織論)は「警察はタテ関係が極めて強い閉鎖的な組織。
上から言われた仕事をこなす内部のルールに慣れているため、自らが社会や市民の常識と照らして判断、行動する意識が低く、私生活でたがが外れるのではないか」と分析。「管理を厳しくするだけでは限界がある。
自己責任で仕事をするという自覚を身につけさせるべきだ」と提言する。