山県市で豚コレラ 2200頭殺処分へ | 岐阜新聞Web
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岐阜、愛知両県で家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が拡大している問題で、県は25日、新たに山県市の養豚場で飼育されている豚15頭の感染を確認したと発表した。
豚の殺処分などに当たる県職員らの熱中症対策のため、気温の下がった同日午後4時すぎに約2200頭の殺処分を始めた。

 県内で感染が確認された施設は16カ所目で、恵那市内の養豚場で4月17日に判明して以来。山県市内での発生は3カ所目。
県内の養豚場38施設のうち、約3分の1の12施設で発生したことになる。

 県によると、24日午前に死んだり、食欲のなかったりする母豚が見つかった。
県中央家畜保健衛生所が母豚や同じ豚舎にいた豚などの計15頭を採血し、15頭のうちの2頭を含む3頭を解剖して臓器で遺伝子検査を実施し、15頭が陽性反応を示した。

 県は搬出制限区域に設定した発生農場から3〜10キロ圏内にある5施設のうち出荷している2施設と、発生農場と同じ岐阜市内の食肉処理場を利用した本巣市と恵那市の各1施設の出荷を制限した。
発生農場は今月23日に25頭を出荷していた。

 職員らの熱中症に備えるため、県は午前9時から午後3時は殺処分を中断し、8時間3交代制から6時間4交代制に切り替えた。
通常なら24時間以内に殺処分、72時間以内に殺処分した豚の埋却や施設の消毒などの防疫措置を終える規模だが、今回はそれぞれ48時間以内、96時間以内に延びる見込み。