ルーム
★★★☆☆

サスペンススリラー定石の筋立てかとタカをくくって見ていたら人間ドラマに深みを持たせる下ごしらえである事に感心

密室での落ち着かないカメラが母の喪失感を演出し矢口真里の不倫相手バリのクローゼットからのショットは閉塞感を表現
対比して壁の向こう側では子供の主観ショットを多用しソフトフォーカスやボケ表現で困惑と圧迫感を表現

状況説明台詞や内情モノローグがないにも関わらず舞台を把握させる脚本は素晴らしいけど突飛で都合の良い展開もあり少々不満
でも子役が世界を見る抽象的なナレーションの始末対比に加えてプラスチックの様な柔軟さとルームへの挨拶に最後は刺さっちゃいました