ARBは田中一郎を中心に結成された事務所(シンコーミュージック)主導のアイドルバンド。
シンコーは和製ベイシティローラーズをイメージしていたらしい。
ARB(アレクサンダーラグタイムバンド)という名前もシンコーが考えた。

メンバーも、甲斐バンドの様に仲間内で結成されたわけではなく、他所のバンドからの寄せ集め。
ボーカルだけがなかなか決まらず、ボーカルが決まるまでは一郎や宮城伸一郎等が交互で担当。
オーディションには、ザ・ジャネットを解散した後のオフコースのメンバーとなる松尾一彦等も参加。
甲斐がKBCの岸川さんに石橋秀樹を紹介して、岸川さん経由で石橋がオーディション参加。
ボーカルも決まって、ようやくメンバーが揃ったと思ったら、アイドル路線に反発したメンバーとの
軋轢が生まれ、シンコーをクビ。ベース(宮城)とキーボード(遠藤)も脱退。

こんなに苦労して頑張ってきたのに、今度は石橋が役者だのなんだのって、勘違いし出す。
一郎はグレコとのエンドースメント契約で広告に出たり、音楽誌で記事を書いたりして
一生懸命ARBを宣伝してるのに、石橋は相変わらずチャラついてるし、ベースはシャブ中だし、
ドラムはへたくそだし、嫌になるのもわかるよ。
当時の甲斐バンドのような潤沢な予算の中で、音作りに集中できる環境でやりたかったんだろうね。