文在寅氏「慰安婦、日本は努力不足」 通信社のインタビュー、軍備増強にも懸念

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、ロイター通信とのインタビューで、日本について「慰安問題を含め、韓国との過去の歴史問題を解決するために最善の努力をしていない」と批判した。慰安婦問題をめぐる日韓合意についても多くの国民が受け入れられないと改めて強調し、日本に対し、追加の措置を迫る姿勢をにじませた。

 日本を北朝鮮問題を解決するための「重要なパートナー」と指摘しながらも、軍備の増強や竹島(島根県隠岐の島町)の領有権主張に対しても懸念を示した。

 核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権については「遠くない将来、米本土を攻撃できる核を搭載したミサイルを配備する技術を手に入れる」との見方も示した。

 発射台6基が既に韓国に搬入された米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」については、本来、今年末までに1基を配備し、残る5基は来年に配備する合意だったと述べた。本格配備を先延ばしにしている文政権にトランプ米政権は不満をくすぶらせており、配備をめぐる認識のズレは今月末の初の米韓首脳会談でも尾を引く可能性がある。

http://www.sankei.com/world/news/170622/wor1706220057-n1.html