フライドチキンチェーン「ホシギ・トゥマリチキン」の経営者、チェ・ホシク会長(63)による強制わいせつ事件の当時、被害女性を助けた主婦Kさん(28)がインターネット上で悪質な攻撃を受けたにもかかわらず、警察署で告訴できなかったことが分かった。

当時はチェ会長と被害女性がホテルに入っていく姿が映った監視カメラ映像が公開され、Kさんらは「美人局(つつもたせ)詐欺団」「売春婦」などという攻撃を受けた。

Kさんが23日、悪質なコメントのキャプチャー画面を印刷した文書を持参し、京畿道富川署を訪れた。

しかし、Kさんは警察から「告訴は難しい」との説明を受けた。悪質なコメントはKさんを名指しせず、「あの女たち」といった形で言及しているため、被害者を特定できないというのが理由だった。

現行法では悪質なコメントについて、名誉毀損や侮辱の疑いで告訴が可能だ。しかし、侮辱罪が成立するためには被害対象がある程度特定される必要がある。

また、特定人物に関する話が不特定多数に伝わる可能性がなければならず、相手の社会的評価をおとしめるほどの軽蔑的な表現が使われていなければならない。名誉毀損もそうした条件を全て満たす必要がある。

警察は「侮辱性はあるが、Kさんを名指ししておらず、Kさんに対する暴言が不特定多数に伝わり、Kさんが被害を受ける可能性はないと判断した」と説明した。

Kさんは「誰が見ても私たちのことを指しているのに、身元が暴かれ、実名で暴言を受けない限り告訴ができないという法律の定めは理解できない」と不満を漏らした。


朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/06/27/2017062701079.html