2017年6月29日、韓国・スポーツ東亜は「サッカー場での旭日旗が懲戒を受けてしかるべき理由」と題する記事を掲載した。以下はその内容。

犯罪は人の命を失わせたり身体を傷つけるなどの重大な場合を除き、基本的には故意に行った場合のみ処罰される。しかし、社会的に非難される行為は必ずしも犯罪だけではない。その人が属するコミュニティー内で不適切な行動と判断されれば非難の対象となり得る。その場合、通常はそのコミュニティー固有のルールによって懲戒が下されることになる。

その代表的な例として「セクハラ」がある。性的暴行やわいせつ行為は犯罪となり刑事的に処罰されるが、単純なセクハラは通常、犯罪にならない。ただ、不適切な行為として懲戒の対象にはなる。ひどい場合にはコミュニティー内から完全に排除されることもある。

性的暴力とわいせつ行為はその行動をする人の意図が判断基準になるため、過失による性的暴力やわいせつ行為は成立しにくいが、セクハラは違う。発言や行動する人の意志とは別に、発言を聞いたり行動を見る相手側の立場が判断基準になる。

ここで、今年4月に韓国の水原ワールドカップ競技場で行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の川崎フロンターレと水原三星の試合中、日本側の応援席に旭日旗が掲げられた事件を振り返ってみる。国際サッカー連盟(FIFA)は競技場内外での政治的と解釈され得る行為を禁止しており、このような行為には厳しい懲戒を下すこともある。AFCでも日本チームに罰金1万5000ドル(約170万円)が命じられ、1年間の執行猶予付きの無観客試合が決定された。

しかし、問題はその後だった。日本チームはAFCに質問状を送ったのだ。その内容は「旭日旗に政治的または人種差別的なメッセージはない。今後、理解を得らえるよう努力する」というものだった。また「旭日旗は豊漁、出産、記念日のお祝いなどの意味で使用される」という日本政府官僚の主張も含まれていた。自分たちに政治的・差別的な意図はないので、今後は懲戒を受けることなく使用できるようにしてほしいとの意味だ。

実際、日本国内ではそのような意味があるかもしれないが、舞台はAFCチャンピオンズリーグだった。帝国主義時代、アジアの国々は旭日旗のもとで甚大な被害を受けた。被害国の心情を考えると全体に容認できない行動だ。

応援には自分たちの応援するチームに力を与える目的と、相手チームの集中力を低下させる目的がある。明らかに「相手がいる行動」ということだ。旭日旗を掲げる行為とセクハラ行為を同じ位置で評価することはできないが、相手に映る姿が判断基準になるという点では一致する。この世では意図が全てを決定するわけではない。時には行為を見る相手の感情や気分を考慮しなければならない。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「日本人にはマナーが欠けている。自分たちさえ良ければいいの?」「日本の政治勢力は世界で最も劣っている。北朝鮮よりも!」「過去を反省せず、美化させる日本は韓国の敵」など日本に批判的なコメントが多く寄せられている。

また、「日本にはまともな歴史教育が不足している。ドイツから学ぶべき」「かわいそうなことに、日本の若者は旭日旗の意味を理解せずに使用している」などと指摘する声も。

そのほか「旭日旗はナチスの旗と同じ意味を持つ」「旭日旗が許されるのなら、『独島(竹島の韓国名)は韓国の領土』と書かれた旗を掲げることも許されるべき」「旭日旗の本当の意味を世界に知らせないと!」などと主張する声もみられた。

一方で「旭日旗を見ても何とも思わない。放っておけば?」「そんなに敏感になる問題?デザイン自体はかっこいいと思うけど…」など楽観的なコメントもみられた。(翻訳・編集/堂本)


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Record China6月30日(金)23時0分