【ワシントン=小雲規生】米通商代表部(USTR)は12日、2012年に発効した米韓自由貿易協定(FTA)の再交渉を韓国に対して正式に要求したと発表した。米国の対韓貿易赤字の削減が狙いで、近くワシントンで両政府の代表による合同委員会の特別会合を開くよう提案している。

 USTRのライトハイザー代表は声明で、「米韓FTA発効後、モノの取引による対韓貿易赤字は2倍になった」とし、米韓FTAが当初の狙い通りの効果を生んでいないことを強調。再交渉では韓国内の貿易障壁を取り除くための修正を目指すとしている。

 トランプ大統領は6月末の米韓首脳会談後の共同記者発表で、米韓FTAの再交渉に入ったと表明。一方、韓国側は「韓米双方が再交渉で合意したことはない」としていた。

 トランプ政権は8月中旬にはメキシコ、カナダと結ぶ北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉にも着手する見通し。韓国にもFTA見直しを正式に求めたことで、通商問題での強硬姿勢が改めて鮮明になっている。


http://www.sankei.com/economy/news/170713/ecn1707130016-n1.html
2017.7.13 08:41