韓国政府が有事の際、北朝鮮指導部の隠れ場所を破壊するため、弾道ミサイルの弾頭重量を現在の倍の1トンに増やす案を推進中だと、政府当局者が24日明らかにした。 

  この当局者は「北の指導部は有事の時に戦争を指揮するため白頭山(ペクドゥサン)付近の三池淵(サムジヨン)など地下に隠れ場所を建設している」とし「最近脅威となっている核とミサイルの施設も地下にあると把握され、これら施設を破壊するための武器が求められる状況」と説明した。続いて「有事の際、弾道ミサイルを使用しなければならないが、米国と結んだミサイル指針の弾頭重量500キロではこれら施設を破壊するのに限界がある」とし「先月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がトランプ米大統領との韓米首脳会談でこれについて説明し、米国側の前向きな返答を受けたと聞いている」と付け加えた。 

  政府が2012年に米国との交渉を通じて改定したミサイル指針(Missile Guideline)は韓国の弾道ミサイル最大射程距離を800キロ、弾頭重量を500キロに制限している。巡航ミサイルは射程距離と弾頭重量の制限がない。政府は5年ぶりに韓米ミサイル指針の改定に取り組む方針だ。 

  別の政府当局者は「両国首脳が会談で議論した内容をいちいち確認するのは望ましくない」としながらも「今年10月ごろ開かれるとみられる韓米定例安保協議(SCM)と韓米統合国防対話(KIDD)で関連内容を議論する可能性が高い」と伝えた。 

  文大統領が弾道ミサイルの重量拡大に動き出したのは、南北関係復元努力とは別に、有事の際に国民の財産と生命を保護するための国防力を強化し、対北朝鮮抑止力を高めるという意志が作用したという。文大統領は米国訪問直前の先月23日、忠清南道泰安(テアン)の国防科学研究所(ADD)試験場を訪問し、射程距離800キロ、弾頭重量500キロの玄武2Cミサイル発射場面を参観した。軍の関係者は「ミサイル指針さえ改定されれば、技術上、北全域を射程圏とする弾頭1トンのミサイルを開発して実戦配備するのに問題はない」と述べた。 

  韓米ミサイル指針は両国が締結した韓国の弾道ミサイル開発規制ガイドライン。2012年の改定協議で弾道ミサイルの射程距離を従来の300キロから800キロに増やし、弾頭重量は射程距離800キロを基準に500キロで合意した。



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[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]2017年07月25日 07時55分