世界的な課題となっている難民問題。特に2015年は欧州に大量の難民が押し寄せて問題が深刻化した。

 日本人のなかで「自分もいつか難民になるかもしれない」と思っている人はほとんどいないだろうが、中国のネット上では「日本沈没」の可能性が盛んに論じられているようだ。

 中国メディアの捜狐は7月29日、「日本が沈没したら中国は日本人の難民を受け入れるのか」と題する記事が掲載された。
 
 中国で日本沈没が話題になるのは、同名の邦画の影響が少なくないと思われる。

 記事は、2004年に発生したマグニチュード9.1のスマトラ島沖地震をきっかけに、ユーラシアプレートと太平洋プレートが脆弱になっているため、日本列島は漏斗の上に載っているような状態で、日本沈没の可能性は十分にあると主張。

 実際、この地域での近年地震と津波が増えているため、「特に日本列島は常に沈没の危機にさらされている」と主張した。
 
 さらに、この2つのプレートの移動で、日本から程近くにある世界で最も深いマリアナ海溝が押され、日本の方向へ少しずつ移動していると主張。

 昨年1月に発生した北海道地震でこの傾向がさらにすすみ、この状態でもしスマトラ地震のような災害2回ほど発生したら、日本列島は本当に海溝の底に沈んでしまうかもしれないとの憶測的見解を示した。
 
 実際に日本列島が沈没する可能性はまずなく、記事の内容も取るに足らないものだ。だが、あくまでも仮定の話として、もし日本が沈没したら1億を超える日本人はどうなるのだろうか。

 記事では映画の影響か、一部の日本人は中国に来ることを考えていると主張しつつ、「中国は受け入れられない」とばっさり切り捨てた。

 日本人には恨みがあり、難民となった日本人を引き取る気持ちにはなれないからで、「むしろ米国に引き取ってもらうほうが良い」と自身の考えを示した。
 
 中国でこの話題が好んで取り上げられるのは、現実味があるというよりも、反日感情から来る面白さからだろう。こうした話題からも反日感情の根強さを感じざるを得ない。(編集担当:村山健二)

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