>>1の続き)

映画『軍艦島』の想像的恨み晴らしが8・15光復の人類史的意味を生き返らせることはできない。光復、「再び光の中に」という加害者の幼稚な弁解を文明的大義で恥じいらせるようなことだった。

原爆被害意識を前面に出して加害の歴史を消した日本には、被害補償より一枚上手の対日外交を構想しなければならなかった。覇権主義に駆け上がる中国夢は日本よりさらに残酷な加害者を予告しているということを、被害者韓国が知らせなければならない。

日本と中国に挟まって右往左往する韓国、トランプの戦争不辞論、歴代級の外交失敗だ。不良外交の転末と責任の所在を明らかにしてこそ針の穴を探すことができる。ことし光復節の最大懸案だ。そのようなことを予想していたのだろうか。

軍艦島の最後の場面、脱出する石炭輸送船で原爆のキノコ雲を見つめる幼いソヒの表情は複雑だった。

ソン・ホグン/中央日報コラムニスト・ソウル大教授

(おわり)