アメリカと北朝鮮が弾道ミサイルの発射をめぐって激しい言葉の応酬を続ける中、フランスのマクロン大統領は「すべての当事者に緊張の激化を防ぐよう呼びかける」として米朝双方に自制を求めました。

フランス大統領府は12日、朝鮮半島情勢についてのマクロン大統領の声明を発表しました。この中でマクロン大統領は、グアム島周辺に弾道ミサイルの発射を検討しているとする北朝鮮に対して、「国際平和と安全保障を損なうものだ」として、強い懸念を表明しました。

そのうえで「この地域をめぐりフランスは同盟国との結束を保証する」としながら、軍事的な対抗措置を辞さない構えを示すアメリカと北朝鮮の間で緊張が高まっていることを念頭に、「すべての当事者に緊張の激化を防ぐよう呼びかける」として、米朝双方に自制を求めました。

一方、イギリスのジョンソン外相は12日、ツイッターに「問題の原因は北朝鮮の指導部にある」と書き込み、北朝鮮を非難するとともに「国際社会は連携して北の挑発行為を確実に止めなければならない」として、外交での問題の解決を求めました。

この問題ではドイツのメルケル首相が、アメリカのトランプ大統領の発言に対して「激しい口調が問題の解決につながるとは思わない」と述べるなど、米朝の間で緊張が高まっていることに各国から懸念の声が上がっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170813/k10011098251000.html


米仏首脳 北朝鮮めぐり電話会談 制裁決議の履行を確認

アメリカのトランプ大統領は、フランスのマクロン大統領と電話で会談し、軍事的挑発を繰り返している北朝鮮に対して、国連安全保障理事会の新たな制裁決議の履行に取り組むことを確認するとともに、外交、経済、軍事にわたるあらゆる手段を講じる準備が整っていると強調しました。

ホワイトハウスによりますと、トランプ大統領は12日、フランスのマクロン大統領と電話で会談した中で、北朝鮮が軍事的挑発を繰り返し緊迫の度合いを増している朝鮮半島情勢について意見を交わし、

国連の安全保障理事会で今月5日に採択された、北朝鮮に対する新たな制裁決議の履行にともに取り組むことを確認したということです。

そのうえでトランプ大統領は、北朝鮮が加速させている核・ミサイル開発を止めるため、同盟国とともに外交、経済、軍事にわたるあらゆる手段を講じる準備が整っていると強調したとしています。

北朝鮮がグアム島周辺に向けた弾道ミサイルの発射計画を検討していると発表したことを受けてトランプ大統領は、「グアムに何か起きたら、北朝鮮で大きな問題が起きる」と述べるなど、軍事的な対抗措置も辞さない構えを示して北朝鮮をけん制しています。

トランプ大統領は11日、中国の習近平国家主席とも電話で会談し、北朝鮮への対応を協議したばかりで、先月、ICBM=大陸間弾道ミサイル級のミサイルを相次いで発射した北朝鮮に対する圧力を一段と強めようとしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170813/k10011098361000.html