日本を初めて訪れた外国人観光客はみな、空が青い、水が澄んでいる、街がきれい、道路にはゴミも紙くずも全然落ちていないと感じるに違いない。「きれい」がおそらく日本に対する第一印象になる。

だが40年前の日本は深刻な環境汚染や都市ゴミの問題に悩まされていた。日本政府が数十年にわたり努力し続けたことや、国民の高い関心もあって、日本の環境は大幅に改善され、きれいな環境が日本の代名詞にさえなった。「光明日報」が伝えた。

▽ゴミを厳格に細かく分別

日本では1970年代にゴミの分別が始まった。初めは燃えるゴミと燃えないゴミの2種類だけだったが、分類・回収・再利用の技術が発展するのにともない、ますます細かく分別するようになった。

東京で暮らす場合、ゴミはおよそ8種類に分別しなければならない。これほど細かい分類は、分類する習慣のない人にとっては頭の痛くなるような煩わしさだ。だが日本のゴミ分別の細かさはこれだけにとどまらない。

たとえばペットボトルを捨てる時は、単にボトルを集めて捨てるだけではなく、まずフタを外して捨て、ラベルをはがして捨て、水でボトル内部をきれいに洗ってからボトルをつぶし、透明なビニール袋に入れて捨てる。これがペットボトルを捨てる時の手順だ。

日本では大型ゴミは売ってお金にならないどころか、こちらからお金を払って処理してもらわなければならない。日本では大型ゴミを普段の収集場所とは異なる指定された収集場所まで持っていかなくてはならない。

それだけでなく、収集に先だって処理券を買う必要がある。処理券はコンビニエンスストアで売っており、大型ゴミの大きさによって値段が決まり、大体200円から数千円だ。処理券の金額が不足していればゴミは収集されず、収集作業員が回収できない理由を書いたメモをゴミの袋に貼り付ける。

この場合、コンビニで不足分の処理券を購入し、改めて収集してもらうことになる。

▽ゴミの収集に詳細なタイムテーブル

日本ではゴミの分別に厳格な要求があるだけでなく、分類後の収集も非常に複雑だ。ゴミの収集日やゴミをゴミ捨て場に置く時間も、厳格に規定され制限されている。定められた収集日や指定時間を間違えれば、ゴミは次の収集日まで収集場所に置かれたままになる。

そこで日本の家庭ではゴミの分別の種類と同じだけの小さなゴミ箱をたくさん用意し、それぞれのゴミ用のゴミ袋を入れておくというところが多い。日常生活でゴミを捨てる際に分別が完了しており、収集日にすぐに出せるようになっている。

外国人観光客の中には、「日本は確かにきれいだが、ゴミを捨てるのが非常に不便」と言う人もいる。確かに、日本を訪れた人は、道ばたにゴミ箱がほとんどないこと、コンビニの入り口や自動販売機の横にしか公共のゴミ箱がないこと、あるいは大型イベント時に設置される臨時のゴミ箱しかないことに気づく。

これは実は、日本国民にゴミを家庭に持ち帰り、分別して処理するよう暗に要求しているのだ。

▽厳格な法律が人々を制約

これほど煩雑な分類と処理のプロセスを、道徳性に訴えかけるだけで人々に行わせようとすれば、おそらく全面実施は難しい。そこで一方には日本の政府と国民の高い関心があり、また一方には整った法律法規があり、この法律法規がより効果的に国民にゴミへの取り組みを行わせている。

日本にはゴミの分別に関する法律や条例がたくさんあり、量刑も重く、世界的に見ても一二を争うものだ。

ゴミに関する違法行為を通報された市民は、厳しい制裁を受けることになる。たとえば道路にゴミを捨てる「現行犯」でつかまった場合、10万円以下の罰金を科される。ゴミ収集場所に規定に従わずにゴミを捨てれば、より厳しい処分を受けることになる。

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第25条第14項には、「規定に違反して、廃棄物を捨てた者」は、「五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」とある。

http://j.people.com.cn/n3/2017/0816/c94476-9255843.html

>>2以降に続く)