<前田順一管理人に聞く>

◇漂流船救助 史実伝える

琴浦町では1819年(文政2年)と1963年(昭和38年)の2度、航行不能になって沖合に漂流していた韓国船を救助し、住民らが乗組員を温かくもてなしたとの史実が残っています。以来、船員の子孫や関係者が町を訪れるなど、交流が続いています。

こうした史実を後世に語り継ぎ、日韓友好の輪を広げていこうと2003年、琴浦町が漂着現場を見渡す海岸沿いに資料館を建てました。

住民による救助の様子を再現した和紙人形のジオラマや、漂着船の木製復元模型など関連資料は約100点。

「チャンゴ」(太鼓)や「カヤグム」(琴)など韓国の伝統的な楽器を実際に演奏したり、民族衣装「韓服ハンボク」を試着したりできるコーナーも家族連れなどに人気です。

「韓流ブーム」に乗り、2000年代前半には年間数万人が訪れましたが、最近は1万人前後。より多くの人に関心を持ってもらおうと、4月からは韓国出身の町国際交流員によるワークショップを月1回開催しています。

今月24日には韓国映画の上映会も。様々な形で、日韓の友好を深められればと思っています。

(聞き手・塩田兼佑)

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JR八橋駅から徒歩約15分。午前9時半〜午後6時(12〜2月は午後5時半まで)。入館無料で、水曜定休。

http://www.yomiuri.co.jp/local/tottori/news/20170818-OYTNT50208.html