世界自動車市場の「ビッグ2」である米国と中国の需要減少を受けて、韓国自動車のグローバル販売不振が長期化するだろうとの見通しが出された。

30日、韓国のウリィ金融経営研究所は報告書「米中自動車市場の営業環境の悪化に伴う国内自動車産業の影響」を通じて、世界自動車市場において最も規模の大きな米国と中国の需要が鈍化したことを受けて韓国自動車は両市場での占有率も落ちていると指摘した。

研究所は、米国市場は下降局面に入っていると判断される一方、中国は税制優遇が終了する2018年にさらに需要が鈍化する可能性があると予測している。このような中で韓国自動車は需要変化などに対応できず競争力が弱まっているという。

米国市場では、スポーツ用多目的車(SUV)やピックアップトラックの需要が高いためセダンの販売は振るわないのに、韓国車はセダン中心のラインナップを維持していて主力モデルも古くなった。

中国では、「現地は低価・大衆的−海外は高価・高級」というブランド認識が弱まって競争が激化したが、韓国車はブランド価値と価格競争力の両面で特徴を強く打ち出せずにいる。このため韓国車は2015年から販売実績が市場成長率を下回っている。

ウリィ金融経営研究所関係者は「最近の米中自動車市場における韓国車の不振は、消費者の好みの変化などの構造的要因に対応しきれず競争力が弱まってしまった側面がある」とし

「米国と中国の営業環境が悪化していて、韓国車の競争力回復は容易ではない状況なので、韓国車のグローバル販売不振は長期化する可能性がある」と明らかにした。

http://japanese.joins.com/article/872/232872.html


現代・起亜自動車、販売2年連続マイナス…過去最悪になる恐れも

中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復の余波と労組のストなど各種悪材が続き現代(ヒョンデ)・起亜(キア)自動車は今年最悪のマイナス成長が予想される。

当初現代・起亜自動車は年末まで韓国で129万8000台、海外で705万2000台の合計825万台の販売目標を立てていた。だが、現代・起亜自動車が上半期に販売した自動車は合計352万台で目標値の43%にすぎない。

現代・起亜自動車は先月にも米国市場で11万466台、中国で7万17台を販売し前年より販売台数がそれぞれ18%と37%減った。

業界では今年の販売台数がマイナス成長を記録した昨年の788万台にも及ばないと予想している。この場合2000年のグループ設立後初めて2年連続でマイナス成長を記録することになる。

延世(ヨンセ)大学経営学科のイ・ジマン教授は「中国のTHAAD報復から始まった中国発の危機が現代自動車の本源的な競争力毀損につながりかねない。こうした状況が続けば韓国の自動車産業全体が揺らぎかねない」と懸念する。

実際に昨年インドに押され自動車生産量6位に落ちた韓国は7位のメキシコにも追いつかれる状況だ。韓国自動車産業協会によると上半期の生産台数は韓国が216万2548台、メキシコが199万3755台で17万台の差しかない。両国の格差は2012年上半期には90万台だった。

現代・起亜自動車は「コナ」「ストニック」など新車を掲げて業績回復に乗り出したが、最近の労組の相次ぐストにより新車効果をまともに得られずにいる。31日に宣告される通常賃金訴訟も負担だ。

使用側が敗訴する場合、起亜自動車がただちに負担しなければならない金額は最大3兆ウォンに達すると予測される。また、定期賞与金が通常賃金に含まれ追加的な賃金上昇要因になりかねない。

ウリィ金融経営研究所のキム・スジン首席研究員は「曖昧なブランド価値と価格競争力で販売実績が市場成長率を下回っている。自動車販売の不振が長期化し部品メーカーも業績不振が深まる見通しだ」と懸念している。

http://japanese.joins.com/article/880/232880.html