2017年8月28日、韓国・聯合ニュースによると、在米韓国人学生らが教科書を執筆する米国の出版社6社に「誇らしい韓国の歴史と文化を掲載してほしい」という内容の手紙を送ったことが分かった。

在米韓国人の小中高校生50人は25日、「私たちが学ぶ教科書に三国時代、仏国寺、石窟庵、金属活字と直指心体要節、訓民正音、日本の植民地支配と独立運動家の活躍、慰安婦問題、朝鮮戦争と発展など多様な内容を掲載し、米国の友達と一緒に学びたい」という内容の手紙を米国の出版社に郵送した。学生らはカリフォルニア州の教育部にも同じ内容の手紙を送る予定だという。在米韓国人の学生らが教科書の出版社や州の教育部に同様の趣旨の手紙を送るのは初めてのこと。

2008年には韓国人父母協会が「歴史歪曲(わいきょく)をめぐる議論が予想される」として、教科書から「ヨーコの話」を除外するよう求める嘆願書をカリフォルニア州の教育部に提出し、教育部はこれを受け入れた。「ヨーコの話」は日系米国人作家のヨーコ・カワシマ・ワトキンズが1986年に出版した自伝的小説で、「第2次大戦直後、韓国に残っていた日本人が韓国人から乱暴された」などの内容が含まれている。

学生らはボランティア教師らでつくる団体「エココリア」が7月に開催した「活動で学ぶ米国の学校における韓国の歴史文化」がテーマのキャンプに参加し、今回の手紙を送ることを決めたという。同団体の代表は「学生らの行動は小さい始まりに過ぎないが、その意味は大きい」とし、「米国の学校の授業で韓国に関する多様な知識を学ぶことは、韓国人学生らがアイデンティティーや自負心を持つのに必須であるため、これからも続けていくべき」と強調した。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「遠い国で頑張る仲間たちに感謝」「地道な努力は必ず報われる」「韓国の成長を感じる。こうして声を上げられるようになったのだから」など学生らの行動に好意的なコメントが寄せられている。

また、「日本の歴史歪曲(わいきょく)を黙って見ていてはいけない」と主張する声や、「外国の教科書の韓国に関する歴史は間違いだらけ。それなのに政府は放ったらかしだ」と嘆く声も。

一方で「とても良いニュースだが、僕たちは今一度考えなければいけない。韓国で同じことが起きたらどうなる?もし、韓国に住むフィリピン人やアフリカ人が自国の歴史を韓国人と共に学びたいと言ったら、すぐに『出て行け』と言われるだろう。今回のニュースを良いと感じたなら、韓国で同じことが起きた時もせめて批判はしないようにしよう」「まずは韓国の世界史の教科書を見直すべき。他の国の情報が少な過ぎる」などと指摘する声もみられた。(翻訳・編集/堂本)

http://www.recordchina.co.jp/b188941-s0-c30.html