北朝鮮による拉致問題への関心を高めようと、バイオリニストの五嶋龍(ごとう・りゅう)さん(29)が大学の交響楽団と行うチャリティーコンサート「プロジェクトR 拉致被害者を忘れない」。2日に行われる公演を前に1日、大阪大学交響楽団とのリハーサルがあった。

リハーサルでは、チャイコフスキー作曲の「バイオリン協奏曲」などの公演曲目について、五嶋さんと同交響楽団が音合わせ。五嶋さんは「北朝鮮のミサイル発射で日常生活が脅かされているが、その前に被害に遭っている人がいる。北朝鮮問題に立ち向かう学生らの勇気を誇りに思う」と話した。

大阪大学交響楽団は、政府の拉致問題対策本部の担当者に講演会を開いてもらうなどして、拉致問題の現状を学んでいる。石田瑞穂団長(21)は「聞いた人が希望を感じる演奏を目指す。若い世代も拉致問題に関心を持っていることを伝えたい」と意気込む。

同コンサートは、五嶋さんの呼びかけに応じた大学生の交響楽団4団体が参画。公演は全国4カ所で行われ、関西では大阪大学交響楽団が参加して2日午後2時から大阪府豊中市の市立文化芸術センターで開かれる。当日券(2千円)は午後0時半から180枚販売する。

http://www.sankei.com/west/news/170901/wst1709010098-n1.html

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本番を前に大阪大学交響楽団とのリハーサルを行う五嶋龍さん(右)=1日午後、大阪府箕面市(奥清博撮影)