>>852
東京裁判ではよく
パル判事(インド)だけに注目が集まるのだが
パル判事に影響をうけたレーリング判事(オランダ)
そしてとにかく死刑制度に反対したベルナール判事(フランス)
そして多数派に引きずり降ろされかけたウェッブ裁判長(オーストラリア)
この4人は日本に寛容だった
ベン・ブルース・ブレイクニーという弁護士も
アメリカの原爆投下を非難してくれた

むろん多数派も公正だった
ではなぜ多数派は日本の戦犯を
平和に対する罪という「事後法」で有罪にしたのか?

それは当時の国際社会は
ナチスの犯罪を徹底的に裁くことが戦勝国の一大プロジェクトで
ヨーロッパの平和を守ろうとするすべての国が協調して取り組まなければならない時代だったから
そういう国際社会の「戦略」だったのだ
言い換えれば
極東国際軍事裁判は「ニュルンベルク裁判の正当性を守るための裁判」だった

つまり戦勝国の理屈では
もし東京裁判で「平和に対する罪」が否定され
「侵略戦争は国際法上の犯罪ではない」という判決になったら
ニュルンベルク裁判の経験が台無しになっていた――と考えたのだ

そもそも核兵器を使うということは
人道に対する罪(Crimes against Humanity)にあたる
民族の根絶や国外追放、大量虐殺や迫害――だから
ほんとはアメリカの大統領が絞首刑にならねばならない

そうならないのは国際社会が
「戦略」で動いているからだ

だから「辛淑玉」の言っていることは間違っている