ロシアのプーチン大統領は、北朝鮮情勢について「北朝鮮は挑発を強めることでこの地域の緊張を高めようとしているが、挑発に乗るべきではない」と呼びかけ、東アジア地域の安全のためにも関係各国は外交的な解決を目指すべきだという考えを改めて強調しました。

これは7日、ロシア極東のウラジオストクで開かれた「東方経済フォーラム」の全体会合でプーチン大統領が明らかにしたものです。

この中でプーチン大統領は、6回目の核実験を行った北朝鮮への対応について「北朝鮮は挑発を強めることで、この地域の緊張を高めようとしている。愚かな人たちではないので、関係各国の反発を見越したものに違いない。われわれは挑発に乗るべきではない」と呼びかけました。

そして「アメリカにも繰り返し北朝鮮問題の解決に取り組んできた人がいる。この問題の解決には慎重に対処しなければならないことをよく理解しているはずだ」として、東アジア地域の安全のためにも関係各国は外交的な解決を目指すべきだという考えを改めて強調しました。

プーチン大統領は、イラク戦争でフセイン元大統領が殺害されたことを例にあげ、核兵器を放棄するよう圧力を強めるだけでは効果がないとしたうえで「彼らの安全を保証し、受け入れられる条件を提示するなど、協調の道を模索することでこの地域の状況は改善に向かうだろう」と述べ、制裁の強化を目指すアメリカや日本の立場とは一線を画す姿勢を示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170907/k10011130741000.html


北方領特区、露副首相「日本の参入2か月待つ」

【ウラジオストク=花田吉雄】ロシアの極東開発を統括するトルトネフ副首相は7日夜、ロシアが8月に一方的に指定した北方領土の色丹島の経済特区について、2か月間は日本の投資家の参加を待つが、それ以降は第三国の投資家の参加を募ると表明した。

極東ウラジオストクで開催された「東方経済フォーラム」の記者会見で語った。

7日の日露首脳会談では、北方4島での共同経済活動として、養殖など五つの事業の具体化を目指すことで合意した。経済特区ではロシアの国内法が適用される。日本はロシアが実効支配する北方領土でロシアの法律の下で活動することは受け入れられない立場。

日露双方の法的立場を害さない「特別な制度」を強く求める日本側に対し、ロシア側が自国の法律の下で早期に事業を始めるよう、早くも揺さぶりをかけてきた。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170908-OYT1T50105.html