北朝鮮による核実験を受け、まもなく国連の安全保障理事会で新たな制裁決議案が採決にかけられます。北朝鮮への原油の禁輸などは決議案から除かれましたが、制裁の対象は広げられていて、厳しい制裁に慎重な中国とロシアが賛成するか注目されます。

北朝鮮が今月3日に6回目の核実験を強行したことを受けて、国連の安保理ではアメリカが北朝鮮に追加の制裁を科す新たな決議の採択を目指し、中国やロシアなどと水面下で協議を続けてきました。

決議案の採決はこのあと日本時間の午前7時から行われます。アメリカがまとめた決議案は当初、草案に盛り込まれていた北朝鮮への原油の輸出を全面的に禁止することやキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の資産の凍結は除かれ、このうち原油については過去1年分に相当する量の輸出を認める事実上の現状維持に等しい内容に修正されました。

一方で北朝鮮が繊維製品を輸出することや各国が北朝鮮労働者に就労許可を与えることを禁止するなど制裁の対象を広げています。

アメリカは今回の決議案の早期採択を目指し、厳しい制裁に慎重な中国とロシアに一定の配慮をした形ですが、追加制裁に中ロが賛成し、一致して決議が採択されるか注目されます。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170912/k10011135941000.html
9月12日 4時56分 NHK