私はこの原因について、国立国語院と外来語審議共同委、そしてメディアが、一般人が最も簡単に発音できるよう過度に配慮した結果ではないかと考えている。「Samson」を「セムスン」でなく「サムソン」、「Delilah」を「ディライラ」ではなく「デリラ」と書けば、原音とは大きく違うが、韓国人にとっては発音しやすくなる。「セムスン」や「ディライラ」は英語を知らない一般の韓国人が発音するのは難しいため、これを気の毒に思い「サムソン」「デリラ」と書くことにしたのではないだろうか。
外来語表記用例集が最後に出たのが1995年なので、それから20年が経過した。韓国人の外国語能力も大幅に向上していることから手直しをすべき時期が来たと思う。メディアも不合理な決定に従ってばかりいるのではなく、異議を唱えて「公器」としての役割を果たしてほしい。そうすれば、世界で最も科学的な文字を持つ韓国人の外国語能力向上も加速度を増すだろう。
韓国外国語大学通訳翻訳大学院クァク・チュンチョル教授
2017/10/04 08:01 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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