民団中央本部(呉公太団長)は12月9日、「関東大震災虐殺を還みる追悼と人権の集い‐94年後の今も流言とジェノサイドは息を潜めているか‐」を開催する(主管、人権擁護委員会=李根嶋マ員長)。

この集いは、関東大震災時の朝鮮人虐殺事実を隠ぺいしようとする歴史修正主義を糾弾するとともに、「ヘイトスピーチ対策法」が施行されたにもかかわらず、依然としてヘイトスピーチが横行し、ジェノサイド(集団殺りく)に拡大する憂慮について警鐘をならすことを目的にしている。

まず6500人以上の朝鮮人が軍隊、警察、民衆に殺されたという歴史を、資料と証言で検証した映画「隠された爪跡」(83年、呉充功監督)を上映。その後、ノンフィクション作家の加藤直樹氏(『九月、東京の路上で』著者)、社会学者の明戸隆浩氏、民団中央本部の権清志企画調整室長によるヘイトスピーチ・クライムに関する鼎談が行われる。

会場は在日韓国YMCA「スペースY」(東京都千代田区)で14時から。参加無料。問い合わせは生活局(03・3454・4916)。

このほか、人権関連のシンポジウムは、民団鳥取県本部が11月11日14時からとりぎん文化会館で「永住外国人の人権と在日コリアンシンポジウム」を開く。また、同愛知県本部が11月28日18時から名古屋韓国学校で「人権シンポジウム‐関東大震災時の朝鮮人虐殺から考えること」を開催する。講師は作家の加藤氏と権企画調整室長。

千葉県市川浦安支部は12月2日14時から市川男女共同参画センターで「ヘイトスピーチに関するシンポジウム」を実施予定。兵庫県本部は12月10日12時から同本部で「人権フェスタ兵庫解消法施行から1年半、何が必要か」を開く。


(2017.11.8 民団新聞)
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