修交以来、最悪の評価を受けた韓中国関係が12月の首脳会談実現によって改善の兆しが見えている中、今度は韓日関係が山場を迎える可能性がある。今月中に12・28慰安婦合意検討タスクフォース(TF)の調査結果が発表されるためだ。

3日、韓国外交部によると、慰安婦TFは合意から2年を迎える今月28日以前に結果を出す方針を固めた。元ハンギョレ新聞論説委員室長のオ・テギュ氏を委員長に迎えて外交部内外の要人で構成されたTFは、合意に至ることになった過程についての事実関係を確認中だ。

TFは合意に関連した外交部の極秘文書を閲覧する一方、合意当事者を対象に聴取を進めている。争点は

▼被害者の意見を十分に聴取したか
▼日本の法的責任をなぜ明記できなかったか
▼「最終的・不可逆的解決」という文言が入れられた背景は何か
▼日本政府の拠出金10億円という金額は誰が先に提案していつ確定したか

−−などだ。

TFは韓日関係の敏感性を考慮して厳重な保安状態の中で議論を進めている。外交的な前例があまりない再協議や破棄が決まれば、事態の収拾が難しくなるというのが外交界の見方だ。

政府関係者は「TFが慰安婦合意に対して否定的世論の多い国民を納得させる結果を出す一方で、対日外交を大きく損なわない範囲を探るために苦心しているようだ」とし「矛先を日本に向ければ対日関係は大きく悪化するだろう」と話した。

歴史問題による日本との葛藤は今週も予告されている。朝日新聞は2日、世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」に関連し、日本政府が約束した関連履行報告書を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出したと報じた。2015年7月の登録当時、日本は軍艦島(端島炭鉱)などについての情報センターを設置することにしていた。

しかし、この報道によると、長崎県にある軍艦島から1200キロメートル以上も離れた東京に情報センターを設置し、紹介内容も戦時徴用政策次元でやむを得ず強制労役が行われたという説明になる見込みだという。

ユネスコは週内に報告書全文を公開する予定だ。その後、ユネスコと協約を結んだ専門家グループ「国際記念物遺跡協議会(ICOMOS、イコモス)」が内容を検討した後に委員会に勧告案を出し、来年6月にバーレーンで開かれる世界遺産委員会に回付される。

外交部関係者は「(日本のマスコミが報じた通り)東京の情報センター設置などが含まれたものと承知している。内容が公開されれば韓国側が関心を持っている内容についての検討を経て、政府の立場を明らかにすることになる」としながら「ユネスコは紛争があるイシューは当事国間で解決するよう求める立場なので、ユネスコや委員国に対する努力だけでなく日本との外交的チャネルを通じて協議を進めることになる」と説明した。

しかし、外交部内外では2カ月後に迫った平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)のため、隣国の日本に対して極端な態度に出ることは難しいという意見もある。文在寅(ムン・ジェイン)政府はこれまで対日外交政策で、慰安婦など歴史問題が他の分野全体に悪影響を及ぼさないように分離して対応する「ツートラック」戦略を打ち出したが、具体的な内容は示されていない。そのほとんどは慰安婦TFの結果発表後に先送りしている状態だ。

また、このような状況でドナルド・トランプ米大統領を招いた晩さん会当時、「独島(ドクト、日本名・竹島)エビ」のようなことで不必要な葛藤だけを深めたとの指摘もある。最近、業務協力のため日本を訪れた外交部当局者は「韓日関係がこれほど良くないのに、特定分野だけで協力することができるだろうかと懸念する声を聞いた」と日本国内の雰囲気を伝えた。


2017年12月04日10時37分 [中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/104/236104.html?servcode=A00&;sectcode=A10