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漢拏山チョウセンシラベが枯れ行く理由は確定的に解明されていない。 ただ、科学者達は春の水分不足、継続的な気温上昇、台風や強風などの環境的影響が原因だろうと推測している。

国立山林科学院暖帯亜熱帯山林研究所では、今年からチョウセンシラベの森の復元研究を進めている。研究所では、若いチョウセンシラベの苗木1000本を漢拏山海抜1630mにあるヨンシル登攀路一帯に初めて試験的に植えた。対象地は縦横50mの面積でチョウセンシラベが大量に枯死した場所だ。

試験植栽したチョウセンシラベは、漢拏山ヨンシル登攀路1630mの一帯に自生するチョウセンシラベの種子を収集してから播種して3年の間で培った若い苗木だ。

今年7月に植栽した苗木は現在70%以上、生育していることが確認された。国立山林科学院暖帯亜熱帯山林研究所のキム・ジェフン博士は「試験植栽した場所に、7月から10月までの平均二日に一度の割合で24ミリレベルの降水量を見せたが、このように少ない量の雨が持続的に降る環境は苗木が育ちやすい」とし、「今後、自生地での降水量、土壌状態、気温、風速などの環境がチョウセンシラベの植生に与える影響などを分析する計画」と説明した。

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▲国立山林科学院暖帯亜熱帯山林研究所で植栽したチョウセンシラベの苗木。根の保護のために親環境素材で包んだ。コインラベリングをつけて生長過程を監視する予定だ。 - 国立山林科学院暖帯亜熱帯山林研究所提供

さらに、キム博士は、「漢拏山は内陸部とは違って、火山の噴出によって土壌が積もって土層が薄い」とし、「したがって、漢拏山に自生するチョウセンシラベは台風のような強い風や集中降雨のような急激な気候変化で根が大きく揺らぐなど大きな被害を受ける可能性がある」と話した。

来年、国立山林科学院暖帯亜熱帯山林研究所は、済州西帰浦市ハンナム研究試験林現地保存院に漢拏山チョウセンシラベの苗木を移し替える予定だ。 自生地以外の地域で遺伝資源を保存するためだ。 キム博士は「漢拏山チョウセンシラベの復元研究を本格的に始めてから1年しか経過していない」とし、「以後、着実に漢拏山チョウセンシラベの保全・復元に向けた技術開発に努める」と話した。