ウォン高・高金利・原油価格上昇という「新3高現象」で韓国の輸出産業に赤信号がともった。

産業通商資源部(省に相当)は12日、ソウル市鍾路区の韓国貿易保険公社で、「主要業種の輸出点検会議」を開き、前年比4%以上の輸出増を達成するため、今年上半期に輸出総力体制を稼動させることを発表した。

同部貿易投資室のキム・ヨンサム室長は「昨年の韓国の輸出は過去最高の実績を記録したが、今年は金融市場の不安定性や世界的な保護貿易主義の高まりが潜在的なリスクとして作用する可能性がある。ウォン高・高金利・原油価格上昇という『新3高現象』など、輸出増加に不利な危険要因は常に存在している」と述べた。

昨年の韓国の輸出は2016年に比べ15.8%増の5739億ドル(約63兆7200億円)を記録した。しかし、今年は「新3高現象」だけでなく、保護貿易主義を強調するドナルド・トランプ米大統領による通商圧力や、まだ完全には終わっていない中国の「終末高高度防衛ミサイル(THAAD)報復」など国外の変数により、韓国の輸出がハードランディング(急激な失速)をする可能性も捨てきれない状況だ。

この会議の出席者らは、1月の輸出についてはひとまず世界的な景気回復傾向と韓国の輸出主力品目の需要・単価上昇の持続で、昨年と同様に増加傾向にあると予想している。特に、半導体・石油化学・一般機械・コンピューターなどの品目が輸出をけん引するものと期待している。

しかし、韓国の輸出が半導体に過度に依存しているのは依然として弱点であるとの指摘もある。


2018/01/13 09:45
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