https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180113/k10011288281000.html
1月13日 20時17分

訪日観光客の増加によって本格的な日本料理の人気が高まっている中国で、日本人の料理人が現地の料理人に本場の調理法を教える教室が開かれました。

この料理教室は中国の日本料理店で作る団体などが主催し、現地のレストランで働く中国人の料理人など、およそ100人が参加しました。

会場では上海の日本料理店で総料理長を務める本多淳一さんが講師になり、「日本料理で大切なのは経験ではなく、食べる人への思いやりだ」と説明したうえで、巻きずしや魚の煮物などの作り方を教えました。

参加した中国人の料理人は、本多さんの包丁さばきをスマートフォンで撮影したり、料理を試食したりしていました。

参加した女性は「日本の職人の精神は中国ではあまり知られていないので、学ぶことができてよかった」と話していました。

農林水産省によりますと、中国にある日本料理店の数は、去年が4万823店と、3年前に比べて76%増えているということで、日本を訪れる観光客の増加に伴って、本格的な日本料理の人気が高まっています。

その一方で、正しい調理法を知っている料理人が不足しているということで、主催した団体では、こうした取り組みで日本料理の質を高めていきたいとしています。

講師を務めた本多さんは「中国では日本料理が発展する余地が大きいので、正統な日本料理を教えて業界を底上げしていきたい」と話していました。