10日午前10時、韓国の文在寅大統領は、新年の記者会見の中で、元慰安婦へのさらなる謝罪を日本に求めた。

「日韓合意」を事実上無効とする立場を表明した文在寅大統領

文在寅大統領は、「80年ほど前、花のように美しい少女1人も守れなかった国家が、被害者のおばあさんにまた深い傷を負わせた。日本がその真実を認め、
被害者に誠意を見せて謝罪すれば、元慰安婦も日本を許せるはずで、それが慰安婦問題の解決になるだろう」と述べた。

2015年12月、「最終的かつ不可逆的な解決」として蒸し返すことはないと、政府間で確認されたはずの日韓合意だったが、
文大統領は10日、「被害者を排除した中で問題解決を図ったこと自体が、間違ったやり方だった」と話し、
日韓合意を事実上無効として日本に追加措置を求める一方で、日本との関係を維持したい考えも示した。

日本政府は怒りとともにあきれムードも
これに対し、菅官房長官は、「さらなる措置を求めるということについて、わが国としては全く受け入れることはできない」と語気を強め、韓国側の要求を拒否した。

日本政府高官からは、「複雑にしているのは誰だよ。日韓合意は1mmたりとも動かさないと韓国政府に言っておいてくれ」との発言。
自民党議員からは、「いつまで反日で人気取りするんですかね。韓国の国際社会における地位は失墜しますね。まあ、元々ないかもしれないけど」などの声が聞かれた。

文大統領の背中を押す韓国の一部世論は、10日も強硬な声を上げていた。
元慰安婦を支援する団体の代表は「もう2015年の日韓合意が行くべきところはごみ箱、そうでしょう? ごみ箱で痕跡もなく燃やさなければならない」と話した。

冷え込む日韓関係とは対照的に、9日の南北会談では、オリンピックの参加を表明した北朝鮮と接近。

「韓国が標的ではない」
しかし、非核化に向けた対話を求める韓国側に、北朝鮮・祖国平和統一委員会の李善権(リ・ソングォン)委員長は、
「原子爆弾、水素爆弾、大陸間弾道ミサイルをはじめとする最先端の武器は、完全にアメリカを狙ったもので、
わたしたち同族(韓国)を狙ったものではない」と述べ、開発を進める核やミサイルは、「韓国が標的ではない」と強調した。

韓国を揺さぶり、日米との間に、くさびを打ち込むのが狙いとみられる北朝鮮。

自民党議員からは、「完全に北朝鮮にやられちゃってるね」、「今の政権は本当に『親北』だからね」などの声が聞かれた。

日本と韓国をめぐっては、2月開催の平昌オリンピックに安倍首相が出席するかも決まっておらず、当面、ギクシャクした関係が続くとみられる。

1/11(木) 12:03配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180111-00010002-houdouk-int

写真
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20180111-00010002-houdouk-000-view.jpg