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▲直指心体要節。ドイツのグーテンベルクより78年早く1377年、清州興徳寺で刊行された世界最古の金属活字本。

世界最古の金属活字本でフランスが保管中の『直指心体要節』(1377年間行、以下直指・写真)の初の国内展示が国会の「立法不備」で失敗に終わる危機に瀕している。

直指の貸与条件としてフランス政府が掲げ、私たちが受け入れた「差し押さえ免除法」の通過が最近、挫折したことによる。特に国会が地方選挙を控えて文化財還収に敏感な世論の表情だけ見て130年ぶりの直指帰郷が難しくなったという批判が出ている。

国会教育文化体育観光委員会と主務部署の文化体育観光部によれば共に民主党パク・ギョンミ議員が国立中央博物館と協議して推進してきた「博物館および美術館振興法改正案(一時的差し押さえ免除法)」発議をあきらめる、という意思を1日政府に通知した。

パク議員は昨年12月と先月の二回にかけて公聴会を開き、改正案発議のための署名まで終えた状態だった。改正案の核心は一時的差し押さえ免除条項。海外にある私たちの文化財を国内に入れて展示する間、韓国政府が差し押さえや没収を禁止するというもの。外国政府に「安定的返還」を担保するための条項だ。

米国、日本、フランスも外国との文化交流のために類似の法規を置いている。しかし、法案準備過程で一部の市民団体が海外文化財差し押さえ禁止に否定的意見を表明したことが分かった。

▼仏、韓国が「直指」展示後返却しないか憂慮▼

民主党関係者は「6月に地方選挙を控えて各地域で発言権のある一部在野史学者らが市民団体を通じて反対世論を造成した」と伝えた。パク議員側関係者は「実際に法案署名を受ける過程でも地方区で逆風を憂慮する議員が少なくなかった」と打ち明けた。

しかし、直指は1886年、フランス外交官で韓国に赴任したコラン・ド・プランシーが購入して自国に持っていったもので不法略奪文化財ではない。政府は今年、高麗建国1100周年をむかえて12月、国立中央博物館で「大高麗展」を開くことにして、フランス国立図書館に所蔵された直指をはじめ、日本やヨーロッパ各国にある高麗仏画を持ってきて展示する案を推進している。

このうち1890年頃、フランスに出た後、今まで一度も国内で公開されたことがない直指を持ってくることに総力を傾けた。これに昨年3月、フランス国立図書館から直指貸与に対する肯定的な回答を聞いたが重要な前提条件が一つついた。差し押さえ免除法を作れば直指を貸与してくれるということだ。

国立中央博物館側は「文体部長官名義の返却確約書を書く」と説得したが、フランス側は昨年、韓国の裁判所で対馬仏像引き渡し判決を取り上げて差し押さえ免除法を要求した。

これに先立ち2012年、韓国窃盗犯が日本の対馬で盗んだ高麗仏像について昨年1月、大田(テジョン)地方裁判所が日本寺院の還収要求を拒否し、忠南瑞山の浮石寺(プソクサ)に仏像を渡すよう判決した。判決後、海外主要博物館や美術館は韓国文化財の展示貸与を避けている。自分たちが所蔵する文化財まで韓国に行けば押収されるかもしれないという不安があるからだ。

文教体育省はパク議員の発議断念後、差し迫った展示日程を合わせるために他の議員を通じて立法を打診しているが、まだ賛同する議員はいない。国会関係者は「他の議員も差し押さえ免除法に対する一部の市民団体の批判が耐えがたいのだろう」と話した。

文教体育省関係者は「今年12月の展示に直指を公開するなら今月の臨時国会中に法案通過させなければならないが、今の状況では今年の直指展示は難しい」と話した。一部では政府が国会だけに責任を押し付けずに、外交経路を通じて他の代案を積極的に模索する必要があるという指摘もある。

キム・サンウン記者

ソース:東亜日報(韓国語) [単独]直指130年ぶりの帰郷、表情国会に道詰まった
http://news.donga.com/Main/3/all/20180205/88507389/1