(中略:夏目漱石の『行人』の紹介)

日本の毎日新聞、布施広(64)専門編集委員は2015年末から毎週1回、「布施広の地球議」という固定コラムを担当し、最近、4回連続で「韓国は嫌いですか」というタイトルで韓日関係を扱った。その布施氏に昨年10月、ソウルで開かれた「韓日メディア幹部セミナー」で初めて会った。セミナーを終えて帰った彼は自身のコラムで「相手の立場で考える精神」というタイトルで韓日両国がお互いの立場を理解する必要があると主張した。

そんな彼が先月末、突然Eメールを送ってきた。「韓国は嫌いですか」シリーズの二番目が出た直後だった。Eメールで彼は最近、韓日関係が悪化しており、このまま放置したら日本人は韓国人を誤解したまま心を閉ざすようで心配といった。克服方法はないのか、どうすれば良いのかを訊ねた。私もやはりその問題で心配が山積で解決法が見えないと答えた。

その後、続けて私たちは長文のEメールを何度もやりとりした。問題の核心は両国がお互いをよく知らないのに、よく知っていると勘違いして、相手を理解するより先入観で相手を規定したまま自己主張ばかりしている点だと私は書いた。例えば日本は韓国が過去、植民地トラウマから抜け出せないままどれほど苦しんでいるのか、よく知らずに韓国は戦後日本市民社会の平和主義努力をまともに評価しないと答えた。

慰安婦問題と関連して韓国の要求がいつも変わるとし「好きなようにゴールポストを移す」という日本社会の批判について私は光州(クァンジュ)民主抗争真相究明委員会を例にあげた。昨年、第4次真相究明委員会が結成されたがその後も真相究明がさらに必要ならば第5次委員会が結成されるかもしれないといった。日本社会が韓国のそのような積極的な姿勢を全く理解できずにいると書いた。

布施氏は韓国社会も日本を正しく理解できないようだと例をあげた。5年前、ある韓国ジャーナリストが新聞コラムに「日本が被爆したのは天罰を受けたもの」と書いたが、そのような主張がそうだという。もちろん私は天罰云々言うのは正しくないと言い返した。ただし、日本社会が原爆被害のみじめさだけ強調するのも、事態の転末や戦争の原因と責任などをまともに明らかにしようとしない点は問題だと思うと答えた。

その他にも多くの対話が行き来したが、その中の一部が今月2日、9日付の布施氏のコラムに紹介された。布施氏が私たちの本音を日本社会に紹介した様に、私もやはり日本の同時代人が同じ問題に悩んでいることを知らせたい。まだ韓日両国の懸案を繋ぐコミュニケーションの橋は多く不足しているような気がする。

平昌オリンピック開幕式に来るか迷っていた安倍晋三総理が結局参加した。とても幸いだ。ムン・ジェイン大統領と首脳会談もあったが雰囲気はまだ冷たいように見えた。もちろん平昌オリンピックで韓日問題は小枝かもしれない。しかし、平昌オリンピックが追求する平和のロウソクのあかりは南北だけでなく、韓日間にも切実に必要だ。そうしようとするなら相手に対する理解が先だ.

チョン・ヨンレ編集者
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ソース:国民日報(韓国語) [ジョヨンだってコラム]平和のロウソクのあかりは韓国・日本間より一層切実だ
http://news.kmib.co.kr/article/view.asp?arcid=0923900248&;code=11171373&sid1=col&sid2=1373