2月9日、平昌オリンピックの開会式を中継していたアメリカのNBCテレビで、
解説者のジョシュア・クーパー・ラモ氏が日本と韓国の関係について持論を展開した。そして、その内容が韓国国内で問題視され、
スターバックス コーヒーの不買運動が起きる勢いにまで発展している。

 ラモ氏は、開会式に日本の安倍晋三首相が出席していることを確認すると、1910年から45年まで日本が韓国を統治していたことに触れ、
「韓国が発展する上で、日本の文化、技術、経済は重要な手本となっていると韓国民たちは言うだろう」と述べた。

 この発言を知った韓国人たちがラモ氏を猛批判し、NBCのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のアカウントには韓国人からと思われる批判が殺到する事態に。
平昌五輪組織委員会も抗議を行ったことで、NBCはラモ氏の発言を謝罪し同氏を降板させたという。

 しかし、ラモ氏本人からの謝罪がなかったために韓国の世論は収まらない。また、ラモ氏がスターバックスの取締役を務めていることが明らかになったことで、
韓国のネット上ではスターバックスの不買運動に参加の意向を示す声も多いようだ。

 その後、ラモ氏は自身のツイッターで謝罪文を出した。発言を不快に感じた韓国の国民に謝罪すると同時に、「韓国を侮辱したものではなかった」と弁解したのだ。

 しかし、これに対しても韓国のネット上で批判が飛び交う事態に。

「放送で謝罪するべき。十分な知識もない妄言はするべきではない」「私ひとりでも、当分はスタバ不買だわ」「日本の支配を擁護した」
「発言の訂正はしないのか」といった声が上っている。

 一方、日本国内のネット上では、

「事実だとしても不愉快に思うかも」「あの場で言うべき発言ではない」と韓国の世論に理解を示す声もあるが、
「スタバがんばれ」「事実を言って何が悪い。日本の援助がなかったら今の韓国はない」「図星だから反発したのか」
「韓国は認める勇気がないだけ」などと、ラモ氏を擁護する意見も見られる。

 高須クリニック院長の高須克弥氏は、自身のツイッターで「本当のことを言ってる解説者が何故解雇されるんだ?」と苦言を呈す。

 また、政治ジャーナリストの安積明子氏は、ラモ氏が降板になったというネットニュースに対して「NBCに多数の抗議が寄せられたようだが、
報道機関がそれで右往左往してはいけない。そもそも『不愉快に思われた方にはお詫び申し上げる』と述べる程度で良かったのではないか。
解説者を降板までさせるべきものか。数で事実が捻じ曲げられるわけではない。ただ数に屈するというのでは、報道機関として自殺行為だ」とコメントした。

 騒動の余波は、どこまで広がるのだろうか。



http://biz-journal.jp/2018/02/post_22362.html