■鈴木武夫 元満州国奉天省 海城県警察経済保安課長 の証言■

新聞などでは随分悲惨だったように云われてるが、朗らかなもんだったよ。
歌は歌うし、愉快にやっていた。私も若かったので正義感もあった。

そこで「なんでこういう商売をするようになったんだ」って聞いたら
「それは これ(カネ)だ」って 云ってた。

彼女達の中の一番の売れっ子を オショクと云ったが
彼女など月の稼ぎが三百円(今の九〇万円位)と云っていた。
帝大を出た男の給料が 七〇円の時代にだよ。

そんなに稼いでいたので、ある朝鮮人の女は
「故郷へは送金したし、家も建ったし、畠も買った。
あとは貯金を持って故郷へ帰ろうと思う」と云っていた。

美味しい物を食べて、いい着物を着て幸福でしたよ。