南北・米朝の首脳会談を前に、10−11日に急きょ韓国を訪れた日本の河野太郎外相は、結果的に韓国政府との立場の違いを確認しただけで、何の成果も得られず「手ぶら」で帰国した。

 河野外相は11日、ソウルで文在寅(ムン・ジェイン)大統領、康京和(カン・ギョンファ)外交部(省に相当)長官と相次いで会談し、北朝鮮問題をめぐる韓日の連携を確認した。

 しかし、12日付の朝日新聞は「両国は北朝鮮問題での連携は確認したものの、対話を重視したい韓国と、圧力強最大化を主張する日本との路線の相違が表面化した」と指摘した。

 また、日本が韓半島(朝鮮半島)問題で蚊帳の外に置かれている状況で、一歩でも足を踏み入れようと持ち出した「日本人拉致問題」についても、韓日の温度差が浮き彫りになった。

 河野外相は康京和長官と文大統領に対し、拉致問題を南北首脳会談の議題にするよう要請したが、韓国側は確約しなかったことが分かった。もちろん北朝鮮による日本人拉致問題は必ず解決すべき問題だが、「日本が韓半島問題での孤立を避けるために無理やり拉致問題を押し込んできた」との分析も無視できない。

 11日に約1時間にわたり行われた韓日外相会談で、河野外相は「北朝鮮が対話に応じたということだけで見返りを与えるべきではない」と述べ、圧力をかけ続ける必要性を強調した。会談後、日本政府の関係者は記者団に対し「北朝鮮が完全で検証可能、不可逆的な方法で核・ミサイルの放棄を実現するまで最大限の圧力を維持することで一致した」と説明した。

 ただし朝日新聞は、韓国外交部の関係者の話として、康長官が「北朝鮮は対話の間は挑発しないと公言した。対話のモメンタム(勢い)を持続するのが非核化問題においては重要だ」と答えたと報じた。圧力一辺倒の日本に韓国は同調しないという姿勢を明確にしたわけだ。

 安倍政権にとって最重要課題である拉致問題でも意見の相違を埋めることはできなかった。河野外相は「(27日に予定されている)南北首脳会談で拉致問題を必ず扱ってほしい」と要請したが、康長官は「現段階でどんな問題を議題にするかは分からない」と述べ、拉致問題を扱うことを確約しなかったという。

 文大統領も河野外相との会談で「拉致問題を含め、日朝の懸案の解決と関係改善に持続的に協力していこう」と述べるにとどめた。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/04/12/2018041203653.html