“日本は敵対一辺倒の政策の大転換を”/太陽節記念日朝友好時局講演会
2018.04.12 (12:03)

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金日成主席生誕106周年に際し、太陽節を記念して日朝友好時局講演会「朝鮮半島の平和と統一・日朝友好親善のために」が5日、都内で行われ、約120人が参加した。

講演に先立ち、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会の日森文尋議長が呼びかけ人を代表し、あいさつした。日森議長は、北南首脳会談に向けた北南の協議や金正恩委員長の中国電撃訪問をはじめとする周辺諸国と朝鮮との関係強化が進む中、「日本政府は、東北アジアの平和のための金正恩委員長の努力を正当に評価するべき。圧力・敵対一辺倒の政策を大転換する時期に来ている」と指摘した。

フォトジャーナリスト・林典子さんの講演「朝鮮と日本―日本人妻取材を通して考える」

講演では、フォトジャーナリストの林典子さんが「朝鮮と日本―日本人妻取材を通して考える」と題して、朝鮮での取材経験を写真スライド、映像と共に紹介した。

林さんは2013年から訪朝し、朝鮮の市民や、在朝被爆者、在日同胞の帰国事業で朝鮮へ渡った日本人妻などの取材を続けてきた。この日、林さんは、宮崎出身の日本人妻、故・井手多喜子さんとの取材エピソードを紹介。「朝鮮で出会った日本人妻たちは、皆、日朝国交正常化を願っていた。私をはじめ、日本人一人ひとりが朝鮮の人々とともに積み重ねる経験こそが、日朝の顔の見える交流につながると信じて、取材を続けていきたい」と語った。

続いて、朝鮮大学校の李柄輝准教授が「南北連席会議から70年―その歴史的意義と朝鮮半島の平和・統一の行方」と題して講演を行った。

李准教授は、1948年4月の南北連席会議について、「李承晩とその支持者を除く、右翼から左翼まですべての朝鮮民族が分断に反対し、統一を支持することに合意した画期的な会議であった」とその歴史的意義を強調した。

一方で、「大韓民国」のみを唯一の合法政府であると宣言した「国連総会決議第195号(V)」(48年12月12日)の採択を主導した米国が「歴史的に、いかに朝鮮民族の分断に関与し、民族の自主権・自治権を踏みにじってきたかという現代史を想起する必要がある」と述べた。

李准教授は、現在、朝鮮半島を取り巻く転換的局面は、金正恩委員長の社会主義強国構想に基づき、朝鮮労働党第7回大会(16年5月)で決定された方針とタイムテーブルを朝鮮が果敢に実行している結果であると指摘した。

特に、社会主義強国建設における最重要課題は、経済と平和体制の構築にあるとし、国家核武力の完成によって形成された安全保障環境が局面転換の背景にあると指摘。今日の転換局面を見越して、第7回党大会以降、国防委員会の国務委員会への改編、最高人民会議外交委員会と朝鮮民主主義人民共和国祖国平和統一委員会の設置など、経済発展と統一外交政策の展開に向けた積極的措置がすでにとられてきた事実に言及した。

また、現在の局面は南北連席会議で確認され、6.15共同宣言・10.4宣言に受け継がれた民族自主、「わが民族同士」の思想が具現された結果、もたらされていることを強調した。

李准教授は最後に、朝鮮戦争期の遺物である朝鮮国連軍との地位協定を維持し、東京の米軍・横田基地に国連軍後方司令部を置く日本は、朝鮮半島の平和体制構築に責任を負っているとしながら、大勢に逆行するのではなく、朝・日平壌宣言にそって朝鮮との関係改善に努めるべきだと指摘した。

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