>>198
>スマランの慰安所自体が「軍によって閉鎖」されている以上、一部の官憲の犯罪というしかありません。

スマラン慰安所事件は軍が組織包みで、就労詐欺・強制売春を容認&隠蔽していた証左です。
1944年2月、南方軍管轄の第16軍幹部候補生隊が、
オランダ人女性35人を民間人抑留所からジャワ島のスマランにあった慰安所に詐欺連行し強制売春させた事件です。
軍が慰安所の就労詐欺・強制売春を取り締まっていたのであれば、
この事件が発覚した1944年4月末以降すぐに軍法会議を開き、
当事者を厳罰に処していたはずですが、
日本側で軍法会議に掛けた記録は存在しません。
この事件が裁かれたのは「オランダ」のバタビア臨時軍法会議(1946〜1948)です。

慰安所の管理を任されていた軍人達が慰安所閉鎖後に別の部署に異動した事を「左遷」と主張するネトウヨがいますが、これは大嘘です。
慰安所の管理が任務だった彼等は慰安所が閉鎖したら仕事が無くなるので、当然他部署へと異動になります。
この事件の犯人の一人の能崎少将は、事件後の1944年に旅団長になり、1945年3月に陸軍中将に昇格し、4月には第152師団長と出世しています。
異動後に出世しているのに「左遷」などとは到底言えません。寧ろ、この場合「栄転」と言うべきです。

これは慰安所の外の人間に話を言い触らされて大事になるのを防ぐ為に軍がすぐに慰安所を閉鎖させ証拠隠滅し、
当事者達を厳罰に処さず罪業を容認した以外の何物でもありません。
スマラン慰安所事件の被害者のジャン・ラフ・オハーンは、
慰安所閉鎖後、他の元慰安婦等と共に収容所に移され、
そこで日本人から、「自分達の身に起きたことを絶対に口外するな、もし話したら家族ともども殺される」、
と口止めされたと証言しています。
これを事件当事者を厳罰に処さなかった事と合わせて考えて、
軍の組織包みでの就労詐欺・強制売春の容認・隠蔽と見做し得ます。