手に乗るほどの小ささで、世界最小の犬としてギネスブックに認定されていたチワワが、
韓国のクローン技術により49回複製された。今度は「クローン技術で最も多く複製された犬」として、
2度目の世界一に認定されている。
■極小チワワ「ミラクル・ミリー」
英メディア「テレグラフ」などが報じた。
報道によると、"オリジナルの犬"はフロリダ州在住の女性、
バネッサ・セムラーさんが飼う6歳のチワワ「ミラクル・ミリー」。
体高は9.65cmで、2013年に世界最小の犬としてギネスブックに認定された。体重は450グラムだという。
■韓国のクローン研究所がアプローチ
この記録を知り、韓国のスアム生命工学研究院が、セムラーさんにクローンの実施を願い出た。
同研究所は、ペットや使役犬(救助犬、麻薬探知犬など)のクローンを作るサービスで知られ、
すでに数百匹を複製した実績がある。1匹あたりの費用は10万ドル(約1100万円)とのこと。
スアム研の目的は、ミリーの小ささの秘密を遺伝子レベルで探ることだ。
クローン手法は、クローン羊「ドリー」の時と同じで、遺伝子情報を含む細胞核をミリーの細胞から採取し、
別の犬の卵細胞に注入。微小電気刺激により細胞分裂を誘発し、
成功したらその細胞を"代理母"の犬の子宮に着床させる、というもの。作業は2017年8月に実施された。
■ローンだが微妙に個体差
当初の予定では10匹のクローンを作るはずだったが、大幅に増えて49匹に。
この数が、アカデミー・オブ・ワールド・レコーズから「最もクローンされた犬」として認定された。
このうち12匹をセムラーさんが引き取り、一緒に暮らしている。
セムラーさんによると、クローン犬たちは性格も外見もまったく同じだが、
オリジナルのミリ―よりも若干大きいものもいるという。
■動画
Most Cloned Dog: world record set by Miracle Milly https://youtu.be/pJhDDX8vdhM
ニューズウィーク日本版
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/07/49-1.php