・嫌悪表現はなぜ在日朝鮮人を狙うのか
・リャン・ミョンソン著/キム・ソンミ訳
・サンチョリョム/376P/18,000ウォン

(写真)
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『日本の嫌韓(韓国や韓国人を嫌悪する行為)』は見慣れない光景ではなくなった。街頭デモでは「チョーセンジンを殺せ」などの言葉が登場する。嫌悪表現反対者に対する集団リンチなど、物理的暴力も現れる。2016年に通過した『嫌悪表現解消法』の効果は僅かである。法律だけをより強化すればこのような事が消えるのだろうか。

著者は「そうではない」と話す。嫌悪表現を止めるには不十分と見ている。基盤に敷かれた人種主義自体を突き抜け、人種主義が暴力に繋がるようになっている社会的回路と条件を見つけて、取り除かなければならないと言う。

人種主義と嫌悪表現の相関関係が克明に表れるポイントがまさに、嫌悪表現のメイン攻撃対象である在日朝鮮人である。本は在日朝鮮人に集中して嫌悪表現の歴史と社会的条件、原因を掘り下げる。日帝強占期である1923年の関東大地震時の朝鮮人虐殺から、戦後である1960〜1970年代の朝高生(朝鮮学校高校生)襲撃事件、1980年代のチマチョゴリ事件、2007年以降に頻発した『在特会』などの嫌悪表現の事例が盛り込まれた。主な原因では、日本に反人種主義のルール自体が成立していないという点を挙げている。物差しがなく、人種主義が『見えずに』作動するという事である。 このため、人種差別撤廃国際条約に基づいた反人種主義法を制定して『物差し』を作り、被害の実態調査と教育を施行しなければならないと主張する。歴史否定に対抗する規範を立て、政界など『上からの差別扇動』に対する方法も提案している。

著者は反人種主義活動家である在日朝鮮人3世である。日本での法的地位は『朝鮮籍』。北朝鮮国籍と誤解する者が多いが、これは南北朝鮮政府樹立前の1947年、日本政府が外国人登録令を施行して作った臨時国籍である。その後韓国と日本政府が韓国国籍と朝鮮籍を分離する政策を広げ、『日本製の38度線』になったと言う。 本は出版されたが、彼は韓国を自由に行き交う事ができない。韓国の読者のための序文で彼は、この本が『可哀そうな同胞の叫び』で消費される事を越えて、『連帯の輪』になるように願うと話した。

ソース:NAVER/京郷新聞(韓国語)
https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&;mid=sec&sid1=103&oid=032&aid=0002892461