>>1のつづき

■ 茶礼床(祭壇)を減らしたり無くしたり
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茶礼床も次第に簡素化される傾向にある。名節に集まる家族の数が減り、茶礼床に供える食べ物の種類と費用も減少している。伝統礼法に従うよりも家族が好きな食べ物をメインに供えたり、簡易式を活用するケースも多い。

Eマートによれば、秋夕を控えた1週間に家庭簡易式(HMR)※※※※の売り上げが去る2014年の4億5000万ウォンから、昨年は12億4000万ウォンと3年間で約3倍の規模に上がった。商品の種類も秋夕基準で▲2014年14種類、▲2017年45種類、▲2018年47種類と毎年増えている。

(写真)
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▲ オンラインショッピングモールで販売されているミニアチュアの茶礼床

初めから茶礼を省略する家庭も増える傾向にある。オンラインショッピング業者TMONが秋夕を控えて30〜40代の男女500人を対象にアンケート調査を行った結果、秋夕に茶礼をやっていないと答えた者は38.8%に至った。

昨年の韓国農村経済研究院の調査でも、秋夕に茶礼床を供えると答えた割合は71.2%だった。そのうち「簡素に品数だけ合わせる」という回答と、「家族が好きな食べ物を中心に供える」という回答がそれぞれ35%、19.3%となった。

自営業のチェ・ヨンギュさん(57歳)は今回の秋夕に茶礼床を行わず、家族旅行をする事にした。 チェさんは、「連休前に墓地に行って墓参りをしてきた」とし、「義父母が亡くなってから親戚があまり集まらなくなり、自然に茶礼が消えた」と明らかにした

◆新名節風俗図、評価は?
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このような変化について専門家たちは自然な流れと見てる。1人世帯と共稼ぎ夫婦の増加、核家族化などで社会が変わるほど、新しい伝統を作らなければならないという事である。特に最近では伝統的な性別の役割に対する認識が変わり、女性の家事労働を中心にした茶礼床に対する批判も出ている。

ましてや名節に通じる儒教的礼法には根拠がないという主張も提起されてる。紅東白西(赤い食べ物は東に、白い食べ物は西に置く)、棗栗梨柿(ナツメ・栗・梨・柿の順に供える)、魚東肉西(魚は東に、肉は西に置く)などの茶礼床の基準が我々の伝統ではなく、朝鮮末期と日帝時代などを経て生まれた慣習でしかないというのである。

コラムニストのハン・ギョイク氏は、「本来、茶礼床は両班の義務であって平民は祭祀を執り行なわなかったが、朝鮮末期に軍役を避けるために金で両班を買った平民が増え、紅東白西などの民間慣習が生まれた」とし、「元々儒教礼法には何を供え、何を供えるなという物はない。トック(餅)一つだけ供えても十分だ」と述べている。

・・・おしまい☆