これまで中国は、ローマ法王が全世界の教区ごとに司教を任命する制度を認めず、政府公認の「中国天主教愛国会」が独自に司教を選んできた。
一方で、バチカンは欧州で唯一、台湾と外交関係がある国だ。中国は「一つの中国」の原則を掲げ、世界各国に台湾との断交を迫っている。バチカンが中国との国交正常化に傾けば、台湾が受ける政治的ダメージは大きい。
暫定合意について、バチカンのバーク報道官は「目的は政治的なものではなく、中国当局の認めた司教も信者とともにあることを許すものだ」とコメント。台湾外交部も「バチカンから合意は政治・外交に関するものではないと聞いている」との声明を出した。だが、中国外交筋は「当然、バチカンとの国交は念頭にある。今回は大きな進展だ」とする。(ローマ=河原田慎一、北京=冨名腰隆)
ソース
朝日新聞デジタル ローマ=河原田慎一、北京=冨名腰隆2018年9月22日23時54分
https://www.asahi.com/articles/ASL9Q6K8VL9QUHBI02F.html