一方日本人は自宅もろとも妻と子供を焼き殺していた

宮城・登米の3人焼死放火、被告に懲役19年 仙台地裁「思慮分別に欠けた犯行」

 宮城県登米市で昨年7月、自宅に放火して全焼させ、妻と子供2人を焼死させたとして、現住建造物等放火の罪に問われた島谷嘉昭被告(41)=同市迫町佐沼=の裁判員裁判判決公判が6日、仙台地裁で開かれ、加藤亮裁判長は「思慮分別に欠けた犯行」として懲役19年(求刑懲役20年)を言い渡した。

 島谷被告が放火後にライターのオイルをまいたかどうかが争点だったが、加藤裁判長は専門家の証言などから、「散布が強く推認される。逮捕直後の被告の供述とも整合する」とした。動機については「判然としないが、家庭のトラブルから突発的に犯行を起こしたとみられる」と指摘。

 その上で、「何ら落ち度のない妊娠中の妻や子2人を死亡させた被害は重大だ」と結論付けた。

 判決によると、島谷被告は昨年7月4日午前2時半ごろ、登米市の自宅の2階和室に敷かれた布団にライターで火を付けてオイルをまき、木造2階建てを全焼させ、妻の美由さん=当時(31)=と長女の真央ちゃん=同(3)、次男の叶佑ちゃん=同(1)=を焼死させた。