これら中韓2カ国では、歴史とは『建国イデオロギー』を骨格に歴史的事実を断片的
に張り合せたものです。一方は共産主義、一方は独裁主義でしたが、その『建国イデ
オロギー』で共通するものは『反日』です。

 それも、歴史的事実を踏まえた『反日』ではなく、彼らの『建国イデオロギー』を
正当化するための都合による『反日』なのです」

 山口氏に代表されるタイプの知識人は、ともすれば日本側の歴史認識について過敏
に反応する一方で、韓国や中国のそれにはとても鷹揚だ。多くのメディアもそうした
姿勢を取ってきた。しかし、そうした「物わかりのよさ」が、本当に隣国との関係改
善につながってきたのか。徴用工の判決は、こうした問題も突きつけているのだ。