文を甘く見てはいけない。 
彼とその側近は、筋金入りの左派だ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「南北の合意のみで、核付き朝鮮連邦を実現する」。これが文の狙っているシナリオだ。

第二次米朝会談では、ICBM撤去と制裁緩和で合意できても、核撤去は実現しないだろう。
文は、米朝の緊張緩和、核撤去交渉の停滞、経済制裁の継続、を統一の好機とみる。
多分、文のこの読みは正しい。  

これまで、中国は北の核武装を阻止できなかった。日米欧も経済制裁止まりだった。
国際社会は、核付きであっても、「民族統一」の名分に反対できず、制裁もしない。
米国は、自国への脅威のない状態で、日本が要求しても核撤去のために軍事行動はしない。
中国は、米軍の撤収が実現すれば、核付き朝鮮連邦に反対しない。
日本は、核を撤去させる軍事力も経済力もない。
核付きで強烈な反日国 「朝鮮連邦」 実現の環境は整っているのだ。

第三回南北会談後、文が反日を加速しているは、この方針に北の内諾を得たからだろう。
経済的な不利益も、国際的な信用低下も承知の上の確信犯的政策だ。

この文の危険な賭けの成否は、韓国民がそれを支持し続けるかにかかっている。
文はそれを十分理解しているから、「統一の機会を逃すな」 と繰り返している。
徴用工賠償判決、慰安婦合意破棄、レーダー照射強硬対応は意図的な紛糾策だ。
反日盛り上げ外交で民族意識を高め、統一機運を高揚させているのだ。
韓国民に 「統一以外に苦境打開の道はない」 と思わせたいのだ。
その効果か、韓国民は北主導の統一の危険や経済負担に目をつむり、反日に酔っている。

「核付き朝鮮連邦」 という強烈な反日国家に日本はどう対応するか? 
米韓同盟も解消されるだろうから、米国による牽制も核の傘も無効だろう。
核無しの日本は核の恫喝に対抗できず、統一朝鮮の属国という立場になる恐れもある。

この安全保障上の危機に対する日本の対策は、韓国民の文への支持を下げる策だ。
日本国民に受ける韓国非難外交は、韓国民の反日を助長し、文の冒険を助けるだろう。
関税による輸出入の制限も韓国民の反発を招き、国際条約に抵触する恐れもある。

韓国民の反発を受けず、文支持を下げる対策は、日本企業の韓国撤収だ。
それにより韓国の不況が進めば、反日熱も冷め、文の政策に疑問を持つだろう。
政府は、韓国民の文支持が日本の安全保障に関わることを強調し、撤収を支援すべきだ。

韓国民の覚醒に失敗したら、日本は 「核付き朝鮮連邦」 に対峙しなければならない。