病身舞(ピョンシンチュム)とは、ハンセン病患者、小人、身体障害者、
せむしなどをまねてバカにする
朝鮮の踊りである。タルチュム(仮面戯)で踊る場合もある。

大韓民国慶尚南道密陽に伝わる、死者の霊との交流を模した伝統的仮面戯では、
「霊が入っている身体=病身」として表現される。

李氏朝鮮中期以来伝わり、主に陰暦正月15日、端午、秋夕などの伝統祭日において、橋の下、森の中などで行われた。
人数は10-15人くらいで、それぞれ俗に病身と呼ばれる障害を持つ二人ずつペアになっている夫婦として登場し、
トゥンソ(朝鮮の笛)などの基本楽器以外に色々な気鳴楽器が用いられた。

時代が下るにつれ、李氏朝鮮の支配階級である両班や、両班と平民の中間管理職であった衙前(アジョン)などの
下級官吏に対する風刺や非難の意味を込めたパロディーの側面を強めた。

日本統治時代にはこの理由から法によって禁止されていたが、戦後に復活した。歌詞もあったというが、現在では伝わっていない。

日韓併合とともに、集会取締令の対象の一つとして禁止され、日本の敗戦後に復活する。
女流演劇家の一人である孔玉振(コン オクチン、1931年 - 2012年 )が、一人舞台で病身舞を演じてから、
マスコミを通じて韓国中に知られることとなり、大衆娯楽化した。

★韓国国内においても身体障害者に対する差別的な踊りではないかという批判がある。
http://okwave.jp/qa/q6785046.html