韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と米国のドナルド・トランプ大統領は19日夜、35分間にわたって電話会談を行い、第2次米朝首脳会談について話し合った。文大統領は「北朝鮮の非核化措置をけん引するための相応の措置として、韓国の役割を活用してほしい」と発言した。非核化とそれに対する相応の措置で米朝の間に財政的負担が生じる場合、韓国がこれを負担することもできるという意味だと解釈されている。さらに文大統領は「南北間の鉄道・道路連結から南北経済協力事業まで、トランプ大統領が要求するなら、その役割を引き受ける覚悟ができており、それが米国の負担を減らし得る道」と発言した。かつての米朝核交渉のときのように、北朝鮮の部分的非核化に対する金銭的負担は韓国が引き受けるという悪循環が繰り返されかねない−との懸念が持ち上がっている。

 文大統領とトランプ大統領は昨年12月、アルゼンチンで開かれた首脳会談において、北朝鮮が完全な非核化を達成するまでは従来の制裁を維持することが重要だということで意見が一致していた。ところが第2次米朝首脳会談の日程が確定した後、文大統領と韓国大統領府(青瓦台)はまたも制裁解除の話を持ち出した。

 文大統領は今月11日、「韓国にとってとりわけ重要なのは、南北関係を一段階さらに高く発展させる決定的な機会になり得るという点」だとして、制裁解除への期待感をのぞかせた。19日の電話でも、米朝会談後の北朝鮮に対する財政的支援など、制裁解除の問題が話し合われたという。

 文大統領は電話で「南北関係で実現した大きな進展も、トランプ大統領の強力な支持のおかげ。過去25年間の外交的失敗を克服し、韓半島(朝鮮半島)の非核化と恒久的平和体制構築のための外交戦略を模索しておられるトランプ大統領に敬意を表する」と発言した。また米朝会談の後に、文大統領とトランプ大統領が特別に会うことを決めた−と韓国大統領府は明らかにした。青瓦台によると、トランプ大統領は韓米関係について「文大統領と私、われわれ二人は非常にうまくやってきており、韓米関係もいつになく良好」と発言したという。

イ・ミンソク記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2019/02/20 10:32