李明博(イ・ミョンバク)政権期の韓国軍のサイバー司令部による政治関与活動に介入したとして起訴された金寛鎮(キム・グァンジン)元国防部長官(国防相)=写真=に対し、ソウル中央地裁は21日、懲役2年6月の判決を言い渡した。

 ただ、金被告は身柄勾留の適否審理で釈放され、裁判を受けてきたため、控訴審も在宅状態で行うのが望ましいとして、収監は見送られた。

 ソウル中央地裁は金被告が2011年11月から13年6月にかけ、サイバー司令部の隊員に政府寄りのコメント8800件余りをインターネット上に書き込むよう指示したと判断した。金被告は「北朝鮮の対南心理戦に対応するため、国防・安全保障事案についてコメントを作成する作戦を展開したものだ」と主張したが、受け入れられなかった。

 ソウル中央地裁は「部隊員が身分を隠し、政府・与党に有利なコメントを付けたことは、明確な政治関与だ」と断じた。また、金被告がサイバー司令部から毎日活動結果の報告を受けていたとも認定した。

 ソウル中央地裁は金被告が朴槿恵(パク・クンヘ)政権下の13年末、国防部サイバー司令部の政治関与疑惑に対する捜査を妨害した件でも有罪となった。しかし、12年にサイバー司令部の要員を増員した際、湖南地域(全羅道)の出身者を排除するよう指示したとされる件では無罪となった。判決は「金被告が直接指示したものではなく、サイバー司令部の独自判断による行為とみられる」とした。金被告は判決後、「裁判所の判断を尊重する」とし、「控訴するかどうかについては検討する」と表明した。

 一方、ソウル中央地裁は金被告とともにコメント作成を指示したとして起訴されたイム・グァンビン元国防部政策局長には禁錮1年6月、執行猶予3年を言い渡した。

金垠廷(キム・ウンジョン)記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2019/02/22 10:32

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