パクさんは京畿道のある部隊で兵役を務めて15日に満期除隊した。彼は兵長だった昨年12月、所属師団法務部から「出頭して調査を受けよ」との通知を受けた。軍の検事と法務官は「何か過ちを犯さなかったか」と言って写真を1枚見せた。

 それは、パクさんが昨年11月にソーシャル・メディアの自身のアカウントに書き込んだ投稿文のスクリーンショットだった。パクさんは江原道のある部隊で発生した銃死亡事件について短い文を一つ投稿した。「文罪人(文在寅〈ムン・ジェイン〉大統領のこと)は罪人だ。北朝鮮を擁護していることからしてその下心が見え見えだ」というものだった。

 パクさんは「確かに私が書いたものだが、これが問題になるのか」と尋ねた。すると、法務官は「軍統帥権者である大統領を卑しめる内容が含まれているので、軍刑法上の上官侮辱罪に該当する」と答えたという。結局、パクさんは今年3月に「営倉10日」の懲戒処分を受けた。

 パクさんは懲戒処分が重すぎるとして弁護士を選任して師団法務部に抗告した。すると師団は11日、パクさんの懲戒処分を「休暇制限3日」に引き下げた。パクさんは本紙の電話取材に「軍で北朝鮮は警戒しなければならない敵だと習った。北朝鮮を一方的に擁護しているかのような(文大統領の)姿に怒りを感じて投稿を書いた」と話す。法曹関係者の一部からは、「20代初めの兵士が一度しくじったからと言って、人を閉じ込める営倉という懲戒処分を下したのは行き過ぎではないのか」という声も上がっている。

 しかし、軍は問題ないという見解を示している。軍刑法に上官侮辱罪があり、現役軍人がソーシャル・メディアで軍を統括する大統領を公に非難するのは同罪に該当すると見られるということだ。 2011年に現役中士(軍曹に相当)が大統領を卑しめる書き込みをソーシャル・メディアに投稿して上官侮辱罪により懲役刑を受けた前例もある。

ユン・ジュホン記者

ソース:朝鮮日報/朝鮮日報日本語版<「文罪人」…韓国軍兵長を上官侮辱罪で懲戒処分>
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/04/20/2019042080006.html